macos_high_sierra_thumb800

Hackintoshというものが流行りだしてから、結構経ちますね。
巷では夢とも呼ばれていて、本当に実現可能なのか実現したのかが、まるで夢のように語られております。
自分も夢の中でチャレンジしてそれなりに動かしていましたが、Clover発現前のUEFIを使わない方式の時は、毎回PCの時刻がズレたり、特定のバージョンにしか対応しないのでメジャーアップデートに対応していなかったり、機種の特定情報を使うアプリ(FaceTimeとiMessage)はデフォでは動作しなかったりと、まぁ控えめに言っても使えないレベルのものが多かったです。

なので、改めてCloverによるUEFIブートを基本にしたHigh Sierra環境の構築の夢を見てみました。
また、やることの内容が内容なので、使ったマザー他はリスク回避でサブの結構古いものや余り物を使っています。よってあんま参考にならんと思われます。

また、文系素人のオッサンのため、手順や解釈に多分に間違いや誤情報が含まれていると思われます。やさしい識者の方に、やんわり突っ込んでいただければ、ご指摘に感謝しつつ修正させていただくので、お手柔らかにお願いします。

※注意
本内容は全くもって推奨されるものではなく、あくまで個人的作業手順なので、同じことをしてPCを壊したり、とんでもない損害を被ったりしても、当方では全く責任が持てないです。自己責任にてお願いします。


いじくられる環境
  • マザー:Gigabyte H61M-DS2
  • CPU:i3のどれか(ivyーBridge)
  • メモリ:16GB
  • VGA:NVIDIA GTX Gefoce  750Ti
  • DISK:1TBのウエスタン青HDD
  • 他:PCI-ExにUSB3.0カード(NECチップのよくあるやつ)
簡単に説明すると、GigabyteのマザーはHakcintoshでは鉄板と言われ、かなり高い起動率を誇っています。他メーカーでも動くマザーはありますが、手持ちの2種類のASRockマザーではうまく起動できるUSBインストーラーを作成することはできなんだ。
多分、ちゃんとBIOSの設定を煮詰め、適切な起動パラメーターを割り出せれば、起動できるUSBを作れるんじゃないかなとボンヤリとは思ってますが、そこまでの情熱が沸きません。
なにはともあれ、なんでもかんでも起動できるという訳ではないので、ご留意されたし。
DELLとかHPとかLenovoとかのノートPCは個別に方法が確立されている機種もあるようで、割と起動率は高いらしいです。


用意したもの
USBメモリは、USBから起動できればなんでもいいので、MicroSDとリーダーの組み合わせでもいいかと。自分はUSBメモリは使わず、全てMicroSDとリーダーの組み合わせを利用しています。
また、それぞれ必要なアプリケーションやkextもUSBメモリやMicroSDなどに入れておくといいです。

おおまかな手順
  1. USBから起動できるインストーラーをMac環境で作成
  2. USBから起動して、HDDもしくはSSDへmacosをインストール
  3. MultiBeastを利用してCloverのEFIブートローダー設置、KEXTとかの設置
  4. Clover Configuratorを使って、細かく調整

と、まぁここまで準備と、予習をした時点で気づいたりします。
Mac環境下でHigh Sierra InstallerとClover Bootloaderを利用してインストーラーの作成をする訳なんですが、これが時間かかるし割とめんどくさい。
この辺を適当にやってくれるUniBeastを使う手と多少楽ですが、手間的にはあんま変わらん気がする。
自分は大分ポンコツになったMac miniを使いましたが、人によっては何かしらのMac環境を用意というのもなかなか難しい場合もあるかと。

それに、その辺り解説してるサイトは結構あちこちにあるしね。
(インストールしてからのkextの設定なんかを解説してるのは極端に少ないが)

そこで思い至ったのが、カオスの源流tor○ent様。
たぶん、おそらく、あそこにならインストール手順の終了した何かしらのデータが流れているだろうなと考え、トラッカーサイトより適当に検索してみる。
すると、数は多く無いものの、USBメモリと思われる、Clover Bootloaderを使って構築したインストーラーのイメージファイルが幾つか見つかりました。

詳しくは割愛。RAWファイルにてUSBのイメージをファイル化したものを手に入れたので、こちらの手順を進めてみます。


RAWファイルをUSBメモリに展開
WindowsでIMGやRAWなどを展開するツールが必要になります。
これで一発で起動ディスク&インストーラーの完成となりますが、ディスクイメージを作った人がClover Bootloaderでどんなパラメータやkextつけて作成したかわからないので、動くかどうかは環境によります。
だめなら、地道にVMwareとかでMac環境を作って、他ブログなどの作成手順に従って作成するしかありません。
経験的には「FakeSMC.kext」「 NullCPUPowerManagement.kext」が入っていれば、だいたい問題なく動作したと思います。

また、インストーラーボリュームから起動できても、インストーラー自体が起動できない場合もあります。
マザーやUEFIのメーカーごとにどのパラメータ付与すればいいかを報告した海外掲示板などがあるので、マザーやPCの型番とosx86やhackintoshなどといった語句で検索すれば試行錯誤しなくて済むかもしれません。


BIOS/UEFIの設定
USBに作成したボリュームから起動させるために、再起動してBIOS/UEFI画面から、ハード構成の設定を行います。
  1. Optimized Defaultsをロードする
  2. CPUがsupports VT-dをサポートしているなら無効にする
  3. システムにCFG-Lockがあるなら無効にする
  4. Secure Boot Modeがあるなら無効にする
  5. OS Typeの設定があるならOther OSにする
VT-dに関しては、近年、ONでも問題ないという話もあり、よくわかりませんがとりあえず無効にしときます。

うまくいけば、Cloverの起動ボリューム選択画面になるので、インストーラーボリュームを選んで実行。さらにうまくいけば、そのままインストール画面まで進むはずです。
ここで躓いたり、BIOS画面に戻される場合は、BIOSの設定が悪いかoptionのパラメーターをいろいろいじる必要があります。
自分の環境だと、750Tiが刺さっているので、こいつを無視して起動すればOKでした
  • -x
  • -v
  • nv=disable=1
  • nvda=drv=0
  • GraphicsEnabler=No
このへんの詳しい解説は、ググりまくるしか無いです。海外フォーラムにマザーや機種ごとに掲載されているものもあるので、メーカーが同じでBIOSも同じなんて場合は、参考になるかもしれません。


インストーラーに従ってインストール
インストーラーが起動してしまえば、あとは大概なんとかなります。
  • 言語選択
  • インストールするボリュームのフォーマット(Mac OS 拡張)
  • インストールするボリュームを指定し、終わるまでじっと待つ
  • 終了すると勝手に再起動するので、またさっきと同じUSBのインストーラーボリュームから起動させる
ボリュームのフォーマットに関しては、旧来のMac OS 拡張(HFS+)が無難なようです。新フォーマットであるAPFS (Apple File System)だと、うまくいかないという報告もちらほらあります。
SSDにインストールする場合は、できるだけSSD運用に特化しているというAPFSにチャレンジしたい所ではありますね。


Multibeast
無事、インストールしたボリュームから起動して、ウェルカム画面から設定を終えると、ようやくHigh Sierraの美しいデスクトップ画像が見えるようになります。
ここからMultibeastを使っていきますが、こいつの役割をおさらい。
  • Clover Bootloaderの導入。
  • 必要なkextをインストール。
  • 簡単なSMBIOSとかの設定。
このあたりを一括してやってくれるのがMultiBeast。
個別にブートローダーを導入したり、kext入れたりすれば、MultiBeastを使う必要も無いのですが、まぁ面倒くさかったり、よくわからんという場合はこっちのほうがいいかも。

スクリーンショット 2018-06-05 17.22.52


Quick Start
タブのQuick Startから“UEFI Boot Mode”を選択。
最低限のブート環境を設定する項目です。

Drivers
ここが本命。マザーのチップセットに合わせてそれぞれkext(いわゆるドライバ)を当てていくのですが、順番にリストを見ても何やらわからんという人も多いかと。
ただこればかりは、調べてくれとしか言えません。それぞれのマザーごとに使われているチップが違うので「全てにおいて、これが正解」ってのはありません。
ここで当てたkextは、/Library/Extensions/ に入ります。

自分の環境の場合は、最低限、以下で動きました。
  • Audio:Reatek ALCxxx /ALC887/888b
  • Misc:FakeSMC、NullCPUPowerManagement
  • Network:Realtek/RTL8111 v2.2.1
  • USB:3rd Party USB3.0
Customize
設定の細かい部分をある程度ざっくりやってくれる場所です。
ここで重要なのは、System Definitionsの設定。他は後からでもどうにかなったりします。
自分の環境の場合は以下です。
  • Graphics Configuration:NVIDIA Web Driver Boot Flag
  • System Definitions:iMac 14.2
Graphics ConfigurationはNVIDIAのWeb Driverを使うのでチェック。
SSDTはi3なので特に設定せず。
System Definitionsは自分のPC構成となるべく近い既存のMacを当てるといいです。

Build
最後にBuildタブで、入るものの一覧を確認し、右下の“install”をクリック。
これで少し時間がかかりますが、設定やドライバがインストールされます。


NVIDIA Web Driverのインストール
ここではNVIDIAのVGAを入れている場合のみです。
MultiBeastインストール終了後、再起動せずにそのままNVIDIA Web Driverをインストールします。
ドライバー自体はNVIDIAのオフィシャルにあるのですが、インストーラーのバージョン、グラフィックチップやOSのバージョンによって、当てられるドライバーがキッチリ決まってるので、がんばって探してください。
自分の環境では、多分ですが“WebDriver-387.10.10.10.30.103.pkg”だったと思います。
(どれかわからず複数落として、当たったのがどれかわからなくなった)

以上でほぼ終了になります。お疲れ様でした。
再起動すればインストールしたボリュームのClover Bootloder画面が出て起動可能になるはず。


最後にClover Configuratorを使って調整
問題なく動作することが確認できればいいのですが、そうではない場合や、動きがおかしいとき、“このMacについて”から“システムレポート”を表示して、おかしな点がある場合などは、ブートローダーのプションの見直しや、kextの追加やkext自体にパッチが必要だったりします。
そこで必要になるのが、Clover Configuratorでの調整です。
詳しく解説したいのですが、これだけで一記事書けそうな分量なので、後日。


自分用のメモとして書きましたが、まだまだまとめる内容があります。
  • Clover Configuratorでの調整
  • 微細なトラブル対応
  • Karabiner-ElementsによるWindows用JIS配列キーボードとマウスボタンのカスタマイズ
  • Windows環境との共存
などの記事を予定しています。
今後共よろしくご参照ください。



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