テレビ録画用として、Buffalo製のNAS LinkStation LS-AVL/A 1.0TBを使っている。
メインの録画環境が入れ替わり、これはサブ的に運用しているもので、家族で録画したい番組などが時間帯でカブったりすると面倒なので、古い環境もそのまま残して、使いたい人が使う感じで残していたものだ。
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で、これもう8年選手で、そろそろお片付けしようかと家族に相談すると、未だに割と使われている事が判明。1TBしかないHDDがパンパンになっており、家族的に残っている録画データはどれも消したくないらしい。定期的にBDにムーブするなどしてくれと言っているが、手順が複雑で「やり方がわからない」といわれて現状に至ると。
それにしても、8年もノートラブルでよく動いているものだ。ある意味当たりだったのだろう。

とまぁ、使用を継続することにしたが、そのままだといつHDDが逝ってもおかしくないので、使っていない日立の2TBに換装しようと考えた。


LinkStation LS-AVL/A 1.0TBのHDDを2TBに換装しようとあれこれ考える

ということで、NASの仕様や換装の手順をいろいろググってみると、これがクソめんどい。
検索でとりあえず見つけたのが、【www.limber.jp】さんのブログ記事。

www.limber.jp
LS-AVL シリーズの HDD 換装

これを見ると、なんとも面倒だ。
フォーマットしたまっさらなHDDを換装し、tftpdサーバを使ってアップデータから必要なセットアップファイルをNASに飛ばして……。
面倒くさいだろこれ……。


バックアップ・パーティションアプリではどうか?

基本的には、EaseUS Partition Masterや、MiniTool Partition Wizard などを使って、サクッっと出来ないものかと考えたが、BuffaloのNASはXFSフォーマットなので、読み書きができないWindowsのファイルシステムで動くユーティリティーでは作業ができない。
それに、HDDにはDTCP-IPで暗号化&管理された録画データがパンパンに入っている。
ファイルシステム上でコピーされたファイルでは、おそらく再生できなくなるだろう。

できればセクタバイセクタでのクローン化ができて、なおかつ元先の容量が違う同士でもOKな方法。
この条件で考えると、二つ思い当たる方法があった。

方法その1:GParted Liveを使う

GParted Liveを使えば、XFSを扱えた上でHDDをコピーできるが、セクタバイセクタを使うと、1TBで10時間とかかかった記憶がある。
その時はWindowsのボリュームをコピーしたのだが、ブートセクタでエラーを起こしてうまくいかなかったのを覚えている。
ので却下まで行かないが、実行優先度は低い。

方法その2:クローン機能付きのHDDスタンドを使う

中華製で似たようなものが雑多に売られており、Amazon辺りで3~5千円ぐらいで気軽に買える。
自分も、Wavlink HDDスタンドを自作系YouTuberのレビューを見た後に、まんまと釣られて衝動買いしたのだった。

これこれ。
PCとのUSB接続を外し、クローン元とクローン先のHDDをガッシャンと装着し、ボタンを2回ほど押すだけでクローン化ができるアレです。

別にこの機種に限らず、もっと評判のいい機種もありますので、この機種にこだわる必要は無いです。というか、Wavlink のHDDスタンドは、なんでかあんま評判がよろしくない。
(まぁAmazonの商品レビュー自体のリテラシーが低いという話もあるが)

自分が使ってる分には、Amazonのレビューにあるようなトラブルは全く起きていませんが、原因になっているんだろうなぁと思いつくのは、こいつに同梱されてるUSB3.0の接続ケーブル。
このケーブルの質がとにかく悪く、おまけに短くて使いづらい。


もし、この機種をお持ちでPCに繋いでトラブルが絶えないという人がいたら、Amazonベーシックあたりのちゃんとしたケーブルに交換してみてください。
場合によってファイルのコピー速度が改善したり、トラブルが解消されるハズです。(保障はしませんが)
いずれにしてもUSB3.0はケーブルに起因するトラブルが多い気がします。



おっと、本題から外れてしまいましたが、これを利用してクローンを作成し、HxDでHDDの容量情報を書き換えるか、パーティションアプリでボリュームを拡大すればいいのでは?と考えた訳です。


クローン化実作業
では作業していきます。特に撮影とかしてないので、手順ごとにメモ。
・NASをバラしてHDDを取り出し、NAS内部とHDDをキレイに清掃。
・取り出した1TBのHDDをHDDスタンドの「sauce」側に接続、余り物の2TBのHDDを「target」側に接続。
・HDDスタンドの電源を入れ、スタンバイOK状態を確認、クローン化ボタンを長押しし、インジケーターが点滅したら、もう一度スイッチONでクローン開始。
・1TB移すのに、約4時間ちょいで完了。(速いのか遅いのかわからん)

ここまでは放置で手間もかからず、簡単。


パーティション領域の拡張
クローン化が完了した時点で、やることの8割は終わってるのですが、クローン化だと例えクローン先が2TBであろうとも、元の1TBの容量までのパーティションで区切られ、余り領域は未使用領域となっているので、シェアデータ領域を拡大してやる必要があります。

方法は二通りあり、HDDレコーダーの換装なんかだと、HxDというソフトを使ってパーティションの容量情報を書き換えるってのが一般的らしい。
まぁこれでもいいんだと思いますが、自分はやりなれた方法として、前述したGParted Liveを使って拡張してみました。

GParted Liveで拡張してみる

GParted LiveはLinux系のDebianか何かで動くライブCDで、豊富なフォーマットが扱えるパーティションユーティリティーです。
起動できるイメージを書き込んだCDかUSBメモリから起動し、GUIベースでパーティション操作が使える優れたアプリです。

詳しい使い方などは、他の解説されているサイトやブログをご参照ください。
使い方自体は、EaseUS Partition Master、MiniTool Partition Wizardなどとさほど変わりません。

ライブCDから起動し、GPartedを起動してクローンした2TBを確認すると、複数のパーティションがあり、シェアデータ領域の後が未使用領域になっていたので、シェアデータ領域の拡張を選択してMAXまで拡張。
わずか5分ほどの作業でした。


動作確認
あとはHDDをNAS本体に戻し、組み直して動作確認をしました。
NASの起動も特に問題なく、WEBブラウザから設定に入り、残り容量が増えていることを確認して、HDDの容量アップの換装が完了しました。
録画されたデータも、問題なく再生できます。

わりと時間もかからず一件落着。

クローン化できるHDDスタンドは便利ですね。これならHDDレコーダーの換装やMacintoshのHFS+などのHDDも簡単にバックアップが取れそう。

しかし、そもそもPCパーツをそれほど溜め込んでない当家で、2TBのHDDが二つも余っていたのか疑問だったのだが(なんか日立製の同じ型のがもう一個あった)、NASに換装して理由が判明。

とにかく、動作音が糞うるさい。
前に買ってPCか何かに搭載して、おそらくクッソうるさくて封印してたものだったらしい。
まぁNAS自体はルーターや光モデムが入っている収納棚内に設置しているので、扉を閉めてしまえば全く問題はないのですが……。